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「ええ?!」 と返すと 「いい意味で。」 とさらっとフォローされたのですが、ムーミンに「いい意味」で似ていると言う意味が未だに見出せません。
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気を取り直して最終話。
私のメルボルンサンバスクール時代のダイレクターは生粋のカリオカ(リオっ子)で、中でもマンゲイラの大ファン。なので私たちは当時マンゲイラの曲を中心に、その他のリオのエスコラの曲もたくさん演奏したりしていました。
リハーサルの一つ目のエスコラ、マンゲイラのパレードが終わって次はべジャフローの番。、、、、のはずなのに、聞こえてきたのは、何だか馴染み深いあの歌、、、!!!それは何年も前のマンゲイラのテーマソングであり、マンゲイラの曲の中でも最も有名な曲の一つ、私がメルサンバ時代にもたくさん演奏した曲で、それをベジャフローが先に終わったマンゲイラに敬意を表すトリビュートソングとして自分達のパレード出発直前に演奏していたのでした。そしてそれに合わせて観客も大合唱。もう何だか感激。
これは一言で例えるならば、巨人・阪神戦の親善試合で試合前に巨人の選手達全員がグランドから観客の指揮をとって先導しながら、敵味方関係なくファンが皆で「六甲おろし」を大合唱するようなものです。全然一言で言えていない上、野球に興味のない人にはかえって訳のわからない例えでしょうが、とにかくコレだけで胸が熱くなる私。
周りの人と一緒に馴染みの歌を歌うと、前回登場の大酒飲みおばあちゃん達も上機嫌。何か言ってきますが、何言ってるのか良く分かりません。絶対的に超好意的なのだけは分かります。気分はwe are the worldブラジル版。僕達は一つ!
さて、リハーサル見終わっての感想はと言うと、、、この二つの間なら絶対的にベジャフローの方に軍配。一緒に行ったホステル軍団の皆も、後でやったやつの方が良かったと口を揃えていました。実際見るまでは、審査基準の存在は分かっていましたが、それでもパレードを点数に表せるものだろうかと思っていたのですが、素人目にも結構ここまではっきりわかるものだとは思いませんでした。全体の構成の見事さとか、グループのまとまりとか、パフォーマンスのバリエーションの豊富さとか、諸々が結構見えるもので、これに衣装やなんかの要素が加わってもっと色々違ってくるのでしょうね。
で、今年の本番のカーニバルですが、出場13校のうち、なんとこのベジャフローが1位になりました。マンゲイラは3位。私的にはリハーサルとはいえ、好きなエスコラというだけでなく、その年の1位と3位のパフォーマンスが見られて大満足です。
さて、ここんとこ勝ち続けているベジャフローですが、ちょっとミソがつく裏話。カーニバルの1ヶ月後またリオに戻った時、別のホステルのスタッフのブラジル人と話をしていた時に出た話によれば、現在のカーニバル審査員委員長がベジャフローのえらい人らしい。彼がその位置についてからここ5年の間にもうベジャフローが4回も優勝してるなんて絶対変だよ、と。以前にインペラトレスの連勝時代もやはり、審査委員長がそのグループ出身だったらしく、「もうこんなの、俺はカーニバルなんてどうだっていいんだ!」 と言い放っていました。確かに日本でこんなことが起こったら総スカンものでしょうが、ここはやはりラテンな国、賄賂だってえこひいきだって勢いのままに横行です。
ところで、ブラジル人が皆カーニバル好きかといえば答えはNOで、カーニバルの喧騒がいやで、そういう人達はわざわざ静かなところに逃走。
毎年「ああ、またこの季節が来たあ」と憂鬱になってるブラジル人を想像するのもなんだか楽しい。
最後に、ブラジルの人ごみにはカメラを極力持っていかない私ですが、今回のリハーサルには意を決して持って行きました!が、普段写真をほとんど撮らないので、写真を撮るという行為をすっかり忘れていたのとリハーサルに興奮していたのとで一枚も撮ってないという体たらく。本人的にはMaxで現場を堪能できたので文句なしですが、完全な趣味にはしってる上、写真なしで3回にもわたるこのリポート、最後までお付き合いして下さった皆さん、ご清聴有難うございました。